5000万円を外貨建て商品で運用するメリットとデメリット

資産形成

2018-11-23

現金や預貯金などの金融資産を何もしないまま寝かせておくのはもったいないものです。

なぜなら、資産を運用することで新たな資産を手に入れられるからです。

投資に興味がある方にとって、資産をどう分散し、増やしていくかは非常に重要なことでしょう。

中でも外貨建て商品はさまざまな種類の外貨と金融商品が組み合わさり、為替の状態によっては非常に大きな利益を生み出すとして人気を集めています。

 

しかし、大きな利益が望める商品は反面、大きな損失を生む可能性も高いものです。

外貨建て商品の特徴を知ることで、どういった経緯で利益や損失が出るのかを知ることが大切だと言えます。

こうした特徴を軸に、5000万円の資産を外貨建て商品で運用するメリットとデメリットを紹介します。

1、資産形成において資産分散は重要

 

資産運用において、資産分散(アセットアロケーション)の重要性が訴えられています。

投資信託において、価格変動リスクは常につきまとう問題です。

このリスクに対するリターンを表す「ハイリスク・ハイリターン」や「ローリスク・ローリターン」などの言葉を聞いたことがある方は多いでしょう。

リスクとリターンのバランスはもちろん、よりリスクを下げるために投資先を分散することが重要です。

 

例えば、1つの金融商品にすべての資金を集中させた場合、運用がうまくいかなかった場合には資産全体にその影響が及びます。しかし、複数の投資先に資産を分散させることで、リスクを分散させられるだけでなく、安定したリターンが期待できるでしょう。

 

このように、分散投資では、一か所にリスクをまとめるのではなく、複数の投資先や世界の国などに資金を分散させることでリスクも分散させられます。

こうした分散投資をうまく活用することで、リスクを軽減しながら安定的な資産運用を行うことができるのです。

2、外貨建て商品の種類

 

資産形成において重要な分散投資では、どのように投資先を決めれば良いのでしょうか。

資産分散の1つとして挙げられるのが、国際分散投資です。日本円での投資だけでなく、外貨での投資を行うことで、国内資産だけでなく海外資産を保有でき、より安定的な資産形成が叶います。

 

例えば、日本でインフレが起き、日本円の価値が急落したとします。物価の上昇に伴い円建ての金融資産の価値は下がる一方となり、円建ての金融資産しか持っていない場合、こうしたインフレの影響を大きく受けてしまいます。

しかし、外貨建て金融資産を持っていれば、円とは相対的に外貨の価値が上昇するため、資産が減るのを防止できるでしょう。

このように、複数の投資先だけでなく、複数の国に資産を分配しておくことは、安定的な資産運用を行う上で重要だと言えます。

では、どのような外貨建て商品があるのでしょうか。

主な外貨建て商品として、外貨預金、外国債券、外国投資信託、外国株式、外国為替証拠金取引(FX)が挙げられます。より詳しく説明していきましょう。

(1)外貨預金

まず、外貨預金は外貨で行う預金のことで、円預金と同様の仕組みです。円預金であれば預金保険制度の保護の対象となるため、1金融機関ごとに預金者1人あたり元本1000万円までとその利息が保護されます。

しかし、外貨預金はこの預金保険制度の保護対象とはならない点が特徴です。

(2)外国債券

次に、外国債券は、発行市場、発行体、通貨のいずれかが外国のものである債券のことを言います。

外国債券の分類は主に4つあり、円建て外債、外貨建て外債、デュアルカレンシー債、リバース・デュアルカレンシー債です。

取引には、証券会社に外国証券取引口座を開設しなければなりません。

(3)外国投資信託

続いて、外国投資信託は、外国の法令に基づいて設定・運用される外国籍の投資信託のことです。

代表的なものとして、外貨建てMMF(外国籍の公社債投資信託)が挙げられます。

外国籍については、米国が多いものの、ルクセンブルクやアイルランドなど、投資に対する税金が低い国が中心となっているのが特徴です。

(4)外国株式

さらに、外国株式は、海外の企業が発行する株式を言います。

取引には証券会社に外国証券取引口座を開設しなければなりません。外国株式の売買の際には、海外委託取引や国内店頭取引、国内委託取引の3つの方法があります。

(5)外国為替証拠金取引(FX)

最後に紹介するのが、外国為替証拠金取引(FX)です。

外国為替証拠金取引は、円やドルなど、異なった2つの通貨を転換する取引を言います。証拠金を担保にその何倍もの金額を運用する取引のため、少額の証拠金で外貨を大きく運用することも可能です。反面、リスクも大きいことから、ハイリスク・ハイリターンの取引だと言えるでしょう。

3、外貨建て商品のメリット

資産運用に欠かせない資産分配ですが、その1つの手段とも言われる外貨建て商品のメリットはどういったものが挙げられるのでしょうか。

まず、商品の金利などに加え、為替差益を得ることができる点です。為替の変動によって、場合によっては大きな利益を得られるのが全ての外貨建て商品のメリットとも言えるでしょう。

 

ここでまず、外貨建て商品で欠かせない為替レートに関する、TTSとTTBという2つの用語を説明します。

まずTTS(Telegraphic Transfer Selling rate)は、円を外貨に交換する時に用いられる為替レートです。

一方TTB(Telegraphic Transfer Buying rate)は、外貨を円に交換する際の為替レートです。

 

例えば、米ドルで1年間の定期預金をしたとしましょう。預入時のTTSは1ドル=100円、金利は4.5%、預入金額50万ドル(5000万円)、満期時の利息は2万2500ドルです。

この商品に1年間預け入れした場合、満期時に為替相場が変動していなければ受け取る金額は元本と金利を合わせた金額となり、5225万円となります。もし満期時にTTB1ドル=110円となっていた場合、受け取る金額は5747万5000円と大きく変化します。

このように、為替差益によって利益が出るのが外貨建て商品の特徴です。

このほかにも、外貨建て商品は日本にはない魅力的な株や市場、債券がある場合が多く、銘柄の選択肢も広がるでしょう。日本にはない高利回りな債券に投資できるのもメリットだと言えます。

4、外貨建て商品のデメリット

 

外貨建て商品は国際分散投資や為替差益が狙えるなど、リスクやリターンに対するメリットが多く見られましたが、どのようなデメリットが考えられるのでしょうか。

 

まず、為替に関しては、為替差損を被る可能性を忘れてはいけません。

為替相場は刻々と変動しています。上の例で挙げた外貨預金では為替差益が出た例でしたが、円高になった場合は損失となります。

日本が低金利だからと日本の状況のみで判断するのではなく、投資する国の経済動向や今後の日本の状況なども考え投資することが重要です。

また、手数料など、取引に関するコストが割高になることも知っておきましょう。

外貨建て商品を購入する際には、円からドルへの両替を行うため、為替手数料がかかります。

また、円に戻す際も為替手数料がかかるため、このコストを含めて利益が出るかを考える必要があります。

5、もっと低コストで資産分散に有利な商品もある!

 

外貨建て商品を選択する方の多くは、資産の分散や為替差益などを目的としているのではないでしょうか。

しかし、外貨建て商品では為替手数料などのコストがかかるのも事実です。

同じ海外資産への投資でも、よりコストがかからないものがあるのであればそちらに投資したい、と思う方もいるでしょう。

外貨建て商品でなくても、ETF(上場投資信託)や円建てで海外資産に投資するインデックス・ファンドを使えば為替手数料の負担はほぼありません。

さらに、運用コストもかなり低く抑えられるでしょう。

 

ETFなら、通常の証券口座があれば国内株式だけでなく海外株式まで購入でき、外国証券取引口座を開設する必要はないため、手軽に始められるのが魅力です。

資産を国際分散するには外貨で、と安易に決めるのではなく、円建ての運用商品を使うことでも海外資産への投資は可能です。

効率的に資産を増やすためには海外資産への投資は必要不可欠と言えますが、必ずしも外貨建て商品を利用する必要はなく、さまざまな選択肢の中から自分に合ったものを選択すると良いでしょう。

investor X 編集部

将来を豊かに過ごすために、自己資金の資産運用が必ず必要になります。
そこで、今有望な投資先として注目のヘッジファンドやアクティビストファンドについてもわかりやすく、みなさんの疑問にお答えしていきます。
あなたにピッタリの投資方法探しのお手伝いができましたら幸いです。

関連記事一覧